地上げでダンプ突っ込む
バブルは崩壊したとはいえその熱がまだ冷めやらぬ平成2年夏の深夜2時ごろ、ガラス戸が割れる物音に近所の人々が飛び出して大騒ぎになりました。
ダンプカーが家の玄関の前にそのまま突っ込んで止まっていたのです。
玄関のガラス戸はメチャメチャに壊れていて、辺りは騒然としていました。
場所はJR環状線京橋駅から徒歩数分、大阪市都島区東野田町1丁目にある借家での出来事ことでした。
大阪府箕面市内に事務所をもつ不動産業者の新家主は、周囲の長屋も底地ごと買い取ったうえ家人に立ち退きを迫り、これを拒否すると、ガラの悪そうな男たちが来て、家の前に何台もの車を停めたりタバコの吸殻やゴミが撒き散らされていました。
このようなことが毎日のように続いていたうえでの今回のダンプ突っ込み騒ぎだったのです。
その不動産業者と暴力団・警察との関係は・・
このあたりは、昭和60年ころから始まったのOBP(大阪ビジネスパーク)の開発に合わせた京橋再開発事業に組み込まれて、築古不動産が底地買いされていたところでした。
このダンプ騒ぎの原因をつくった新家主の不動産業者は、思いもかけぬことで新聞紙面を賑わすことになったのです。
それは、「産経新聞」の記事で「内偵中の不動産社長・警部が灰色交際」「料亭接待や現金・府警処分せず退職させる」という見出しが躍り、大阪府警幹部警察官の不祥事を伝えていました。
それによると、大阪府警捜査二課出身で大阪市内の警察署に勤務していた警部が、以前勤務していた部署のOBの解介で不動産会社社長と親交を持つように。
大阪・キタのクラブや料亭で計十万円近くの接待を受けていたというのです。
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