地上げのやり方教えます マスコミ ライトプランニング事件12

ライト社事件が発覚直後の岡田支部長の突然の役員就任は、当時タブーとされていた解放同盟の報道をしないマスコミ対策だったのではないか、と言われていました。

 

いくら当時は反社会勢力に対する姿勢が今とは違うといえども三和銀行が裏社会とつながりのあるライト社にここまで肩入れしていた事情というのは一体どういうことだったのでしょうか?

 

ただライト社の疑惑が明るみに出ても、三和銀行はライト社との関係を否定し続けました。

 

ただ三和銀行のトップ、渡辺現頭取の親族にかかわる不明朗な土地取引が明らかになってきました。

 

この話は、ライト杜疑惑がマスコミに取り上げられるようになった92年春ごろから、大阪の金融筋の間で噂となっていました。

 

ある情報紙が頭取の実兄とライト社との関係問題を取り上げたところ、その情報紙の主宰者の自宅、事務所、取材先に何者かの尾行が付きだしました。

 

無言電話が続き、事務所の金属製のドアには道具を使ってカギをあけようとしたのか、不自然なキズもつけられ、ポストに小包を預かっているという郵便局の『お知らせ』がはいっていましたが差出人欄には名前がありませんでした。

 

それは長期にわたって続きましたが、マスコミ関係者のところにも情報紙の主宰者のことを知りたいといってある有名な暴力団の企業舎弟と同じ名前の人物から何度か電話がかかったこともあったり情報紙の主宰者が、『消された』という噂も流れました。

 

情報紙がライト社問題を書いたことで、三和銀行の渡辺頭取の退任時期が早まった、ともいわれています。

 

そして例の大阪府警幹部警察官の接待疑惑が明るみに出て、初めてライト社問題に対する神経質に反応する理由が分かりました。

 

それは、大阪市幹部接待疑惑、さらに暴力団がからんでいるという大阪市議会での追及で、真相が明るみに出るのを恐れ、口をふさぐため、正体不明の影がうごめいていました。

 

そして、とうとう三和銀行がもっとも恐れていたとみられる頭取の実兄の話が大手紙の一面記事になり、週刊誌も取り上げることになったのです。

 

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ライト社は暴力団とも深くかかわっていて、大阪市北区堂島一丁目で地上げした土地は、山口組の最高幹部の一人である黒誠会前田和男組長をダミーにして入手したものでした。

 

この土地はもともと山口組系暴力団金田組の元幹部だった小西邦彦部落解放同盟飛鳥支部支部長が持っていました。

 

以前の記事にも書きましたが小西支部長とは大阪府吹田市のマンショソで、山口組の竹中正久四代目組長ら山口組の幹部三人が対立する一和会系暴力団組員に射殺された事件があり、このとき事件現場になったマンションは、小西支部長が借り主で、竹中組長はこのマンションでは小西邦彦を名乗っていました。

 

以前の記事ではこの事件発生時の警察無線もお聴き頂けます

記事は⇒こちら      http://info-aki.com/archives/103

 

小西支部長は、当時野間工務店という建設会社を経営していて、同社は解放同盟直系の建設業者団体、大阪府同和建設協会(同建協)加盟業者で、当時大阪市発注の工事を4年間で21億5千万円も受注していました。

 

ライト社は、その部落解放同盟ともかかわっていて府警幹部警察官接待疑惑が明るみに出た直後、解放同盟浪速支部の岡田繁治支部長が、同社の監査役に就任していました。

 

岡田支部長は、ライト社の水田社長が役員で従業員も同じである兄弟会社、山本リアルエステートの取締役にも同じ日付で就任。

 

その山本リアルエステートの役員には、先述の野間工務店の元役員も就任していて、解放同盟とライト社の関わりは相当なものでした。

 

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三和銀行系東洋不動産(東洋プロパティ)

 

中之島公会堂のある大阪市北区中之島をライト社が手がけたのは、大阪市が大阪大学移転跡地を中心に近代美術館、舞台芸術総合センター、国際会議場などのプロジェクトを計画していた中之島3丁目にある3階建てのビル。

 

目の前には、中之島再開発の一環として建てられた大阪市立科学館があり、一帯ほ昔から三井村といわれてきたところでした。

 

関係者によると、87年10月に土地374平方メートルと3階建てのビルを手に入れた大阪市内の不動産会社は、当初三井系列の不動産会社に売る予定でした。

 

そこヘライト社が入ってきて結局90年8月、100億円で売却。

 

ライト社はその購入資金をこの土地建物や、以前記事に書きましたダンプカー突っ込み事件の大阪市都島区東野田の地上げした土地を担保に「ナショナルリース」から融資を受けました。

 

ここで、ライト社を地上げの前サバキに使っていた不動産会社とは、三和銀行系の東洋不動産(東洋プロパティ)でした。

 

三和銀行のプロジェクト開発室の幹部はこの東洋不動産(東洋プロパティ)の紹介で、ライト社を使うようになりました。

 

それは、開発物件をナショナルリースに持ち込み融資をセットさせる、というやり方だったのです。

 

従業員数名の小さな不動産会社になぜ、世界の松下系ノンバンクが巨額のカネを出していたのか・・というからくりは、三和銀行が裏で糸を操っていたのです。

 

その他にも暴力団・解放同盟なども絡んでいました。

(次号につづく)

 

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