地上げのやり方教えます 大阪府警 大阪市計画局 ライトプランニング事件2

警部は、自分のポケットに現金をねじ込まれたが数日後には全額返却

この接待した不動産会社社長は、大阪市北区の地上げにからむ事件で、大阪府警が内偵中の業者で、暴力団との関係も噂となっていました。

 

府警観察室では、警部は事件を担当する部署とは直接関係のない市内の警察署勤務で、接待や現金は職務にからんだものでないこと、社長が捜査中の人物であることを知らなかったことなどの理由で処分にはなりませんでしたが、この件のあと人事異動をきっかけに依願退職。

その日の夕刊各紙が幹部警察官不祥事を一斉に報道しました。

それによると飲食回数が社会通念上の常識をはるかに超え、現金も数十万円単位となり、ゴルフ代金などを含め100万円を返したのは良いが、このゴルフに警部が知り合いの2人の幹部警察官を誘って参加していた・・ということだったのです。

 

この2人は共に暴力団担当の捜査四課の警部で、府警監察室は疑惑を招いたとしてこの二人を戒告処分にしました。

 

また一連の幹部警察官不祥事報道に驚きなのは、中心人物とされ退職した元警部は、ちょうどイトマン事件を担当した刑事の一人だったということです。

彼は当時捜査二課の敏腕刑事として知られ、後に此花署の刑事課長として昇進していました。

 

この大阪府警幹部警察官接待事件で世間を騒がしたのは、「ライトプランニソグ」という不動産業者で、会社登記簿謄本によると不動産・建築、金融のほか朝鮮人参の細胞増殖及び栽培促進の研究受託となっていて89年7月、大阪府箕面市内に資本金2000万円で設立。

 

従業員はわずか2~3人で、翌年大阪市中央区に本社移転して以来、短期間に点々とも事務所を変わるなどしていました。

 

また箕面市内から大阪市内中央区に本社移転した際、同区心斎橋筋の五階建てビルを丸ごと買い取り、ここに同社を債務者にして松下電器100%出資のノソバソク「ナショナルリース」が、49億5000万円の根抵当権をつけていました。

 

さらに、JR環状線京橋駅周辺の同社が地上げした土地に、その「ナショナルリース」が極度額253億5500万円もの根抵当権をつけていたのですが、無名の不動産業者と世界の松下とが、どのような経緯でこのような巨額取引につながったのか皆一同に首をかしげていました。

大阪市土地対策室の 企画主幹も懲戒処分

 

ライト社にかかわる疑惑は、大阪府警だけではありません。

 

大阪市計画局土地対策室の企画主幹が、ライト社の水田社長と大阪市内の飲食店やスナックで会食したりゴルフを共にしていたということが判明しました。

 

地上げのやり方教えます!旧三和銀行(東洋プロパティ)ライトプランニング事件1

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地上げのやり方教えます!旧三和銀行(東洋プロパティ)ライトプランニング事件1

地上げでダンプ突っ込む

バブルは崩壊したとはいえその熱がまだ冷めやらぬ平成2年夏の深夜2時ごろ、ガラス戸が割れる物音に近所の人々が飛び出して大騒ぎになりました。

 

 

ダンプカーが家の玄関の前にそのまま突っ込んで止まっていたのです。

 

 

玄関のガラス戸はメチャメチャに壊れていて、辺りは騒然としていました。

 

 

場所はJR環状線京橋駅から徒歩数分、大阪市都島区東野田町1丁目にある借家での出来事ことでした。

 

 

大阪府箕面市内に事務所をもつ不動産業者の新家主は、周囲の長屋も底地ごと買い取ったうえ家人に立ち退きを迫り、これを拒否すると、ガラの悪そうな男たちが来て、家の前に何台もの車を停めたりタバコの吸殻やゴミが撒き散らされていました。

 

 

このようなことが毎日のように続いていたうえでの今回のダンプ突っ込み騒ぎだったのです。

 

 

その不動産業者と暴力団・警察との関係は・・

 

 

このあたりは、昭和60年ころから始まったのOBP(大阪ビジネスパーク)の開発に合わせた京橋再開発事業に組み込まれて、築古不動産が底地買いされていたところでした。

 

 

 

このダンプ騒ぎの原因をつくった新家主の不動産業者は、思いもかけぬことで新聞紙面を賑わすことになったのです。

 

 

それは、「産経新聞」の記事で「内偵中の不動産社長・警部が灰色交際」「料亭接待や現金・府警処分せず退職させる」という見出しが躍り、大阪府警幹部警察官の不祥事を伝えていました。

 

 

それによると、大阪府警捜査二課出身で大阪市内の警察署に勤務していた警部が、以前勤務していた部署のOBの解介で不動産会社社長と親交を持つように。

 

 

大阪・キタのクラブや料亭で計十万円近くの接待を受けていたというのです。

 

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榊原グランドホテルに関連した暴力団を逮捕

また従業員の間で労働組合が結成され、遅れた給料の支給や病院の今後の方針をどうするのか説明を経営者側に求めました。

 

 

この段階で負債は50億円以上、所有する不動産にはすでに大阪府民信用組合など多数の金融機関が根抵当権を設定していました。

 

 

大阪府民信用組合は、理事長がオーナーの大田ハル氏に次ぐ二番目の大口出資者となっていたのですが、ホテルの監査役が約束手形を取り立てに回したことから不渡り処分になったのでした。

 

 

このため国税局の参加差押に加え、例の暴力団事始キャンセル問題や社長のホテル軟禁事件がマスコミに報道され、旅行代理店からのキャンセルが相次いだのです。

 

 

そうこうしていうちにホテルには前代表取締役の大田欣功氏やゴールデン開発社の石丸節子社長、山口組系暴力団幹部らが乗り込んできてホテルを占拠、そしてホテルは大阪地裁によって破産が宣告されたのですが、乱発された手形について決定を不服として大阪高裁に破産の取り消しの抗告を申し立てました。

 

 

 

その理由として・・

 

 

●ハル氏の五男である義治氏の自己破産の申し立ては、その資格がなく無効である。

 

 

●破産宣告当時の榊原グランドホテルの代表取締役は、大田欣功氏であり南勲氏はそれ以前に代表取締役役員を辞任、ホテルを代表する資格を持った人物ではなく破産決定の手続きに瑕疵があった。

 

 

記者会見で、大田前社長側は山口組関係者によるゴルフ場用地地上げ資金名目でのホテルの手形約11億円乱発問題について、「南前社長がやったもの。いったんホテルをつぶして、安く営業譲渡するつもりだったのではないか。『グレース観光』は乗っ取り会社。南前社長の告発も考えている。「ゴールデン開発」の石丸節子社長にには、再建に協力してもらっている。」と、南前社長側を激しく非難する一方、ゴールデン社の石丸社長には謝意を示しました。

 

 

榊原グランドホテルは所有動産の差し押さえ執行、ホテルは閉鎖

 

 

 

その後榊原グランドホテルの株主総会議事録が偽造され、虚偽の法人登記をしたとして、「ゴールデン開発」の石丸節子社長の自宅や大阪市内の山口組系臥龍会本部事務所などが家宅捜索されました。

 

 

大田前社長側が破産宣告無効の抗告申立の理由にあげた南勲社長の辞任は、株主総会議事録偽造だったというのです。

 

 

また「みのり会病院」の医師、看護婦など職員への給与未払い問題が表面化したことについて三重県医務課が不明朗な病院の経理状況について病院側から聞き取り調査した結果、病院の土地建物を担保に、「大阪府民信用組合」から借りた12億円のうち7億円が使途不明金になっていました。

 

 

この問題で、丸岡理事長は同日「経営危機の責任は、病院から資金を持ち出した南勲事務長にある」と、病院事務長職の解雇を表明、南事務長は診療報酬を担保にしてお金を借りるなど経営悪化の責任があるとして丸岡理事長から背任容疑で三重県の津地検に告訴されていました。

 

 

みのり会病院も倒産

 

 

みのり会病院は乗っ取りグループの新田修士被告が接近し、融資話を持ち込んだり手形を乱発したりしていましたが、丸岡理事長自身新田被告の紹介でみのり会病院の理事長になったといわれていました。

 

 

この新田グループは東京の金融ブローカーの畑隆が主宰するOCFグループで、名前が病院の新しい出資者として候補になったものの話はまとまらず結局2回目の不渡りを出し、倒産となりました。

 

 

そしてその半年後、山口組事始式キャンセル問題で、料金を支払わなかったとして、大阪府警捜査四課は山口組系黒誠会系赤心会々長の高木康清容疑者を逮捕、さらに榊原グランドホテル社長が泊まっていたホテルに押しかけ、500万円を脅し取ったとして、山口組系臥龍会内鷹竜会の高聖効会長を恐喝容疑で逮捕。

 

 

ホテルは紆余曲折を経て現在は宗教施設となっています。

 

 

高聖効は現在健心連合会の幹部で近年は生活保護費をだまし取ったとして逮捕された

 

 

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