地上げのやり方教えます 三和銀行渡辺頭取 ライトプランニング事件15

東洋信金事件では副社長二人が引責辞任しましたが谷井社長は辞めず、松下正治会長らオーナー一族が強く反発し事実上の解任となりました。

 

谷井社長も辞任の記者会見で、ナショナルリース問題が辞任の主な理由であることを明らかにしました。

 

同社の最大の融資先はライト社で、最も多いときで1000億円近く融資。

 

谷井社長はこのライト社問題に直接携わっていたのです。

 

記者会見で、ライト社への融資と辞任の関係をただす質問に谷井社長は「特定の融資先というより、一連の問題に責任がある」とし、融資はナショナルリースとライト社の問題で三和は関係ないと主張。

 

しかし、以前の記事に書きました大阪市西淀川区御幣島の土地取引にからむナショナルリースの内部文書に、ライト社に融資を持ち込んだ三和銀行プロジェクト開発室幹部の名前が出てきたのです。

 

ライト社問題が表面化した時、三期6年の渡辺頭取に退任のウワサが広まりました。

 

頭取の座に留まったまま「ナショナルリース」問題を主な理由にした松下社長辞任で、今度こそ辞めて当然という声が高まりました。

 

しかし業務、経常、税引きで念願の「収益三冠王」 を2年連続で達成、住友を抜いてトップバンクになった実績を背景に、一時は異例の四期続投するのでは・・ともいわれていました。

 

もし辞めても、ライバル行の住友の故磯田一郎氏がかつて頭取から会長に退いたあとも天皇と呼ばれたように、渡辺院政をしくのは必至とみられていましたが、その住友中興の祖、故磯田前会長はイトマンで沈没してしまいました。

 

後に「エー・アンド・ワイ」 と社名を変更したライト社は、93年9月末時点で、ナショナルリースからの借入残高は817億1100万円にものぼり、渡辺頭取もライト社問題を抱え込んだまま、1998年 名誉会長(2002年 UFJ銀行名誉会長)を経て2005年 にこの世を去りました。

 

 

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その金額は都銀のなかで一番の融資元になりましたがバブル崩壊で「エスポ」は、経営危機に陥ってしまいました。

 

そのエスポグループに三和は、数十億円の融資を実行するなどして支援したのですが同社の経営はいっそう悪化。

 

このため、三和はエスポ所有の物件処分を検討し、結局ライト社に売却。

 

そのとき、ナショナルリースの融資計画をしたのが三和銀行のプロジェクト開発室長でした。

 

ライト社に土地を売ったことで、三和はエスポから200億以上の債権回収に成功。

 

この回収額は、ほぼナショナルリースが抱えるエスポ案件の未回収額と同額で、結果だけみれば、三和は情実融資をナショナルリースに付けを回した格好となりました。

 

ナショナルリースは他の松下グループと同じく、もともとメインバンクは、住友銀行でした。

 

その住友銀行を最大の競争相手とみる三和銀行は、松下への食い込みを図りたかったのは前回の記事にも書きました。

 

その突破口が松下製品のリース事業から一般貸付に手を広げたかったナショナルリースでした。

 

その結果、三和のナショナルリースへの融資残高は92年3月末730億円に達し、住友の約500億円を抜いてメインバンクになりました。

 

 

大阪の金融関係者の間では

「三和がナショナルリースで成功していれば、松下のメインバンクの座が入れ替わっていた。住友はイトマンを抱えていてそれどころではなく、ナショナルリースのことは手付かずで、内心三和の攻勢にビビっている」

と噂されていました。

 

ライト社事件の表面化で、三和の松下取りは挫折し、逆に松下の間で大きなシコリを残す結果となりました。

 

その当時松下電器社長の突然の交代劇があり、谷井昭雄前社長が相談役になることが決まったのは、93年2月23日の松下電器取締役会でした。

 

その背景には、91年大阪地検が摘発した東洋信用金庫事件(尾上縫事件)で100%出資の子会社ナショナルリースが架空預金証書で500億円を融資し社員が逮捕されたり、欠陥冷蔵庫問題が発覚。

 

信用失墜の責任を取らされる形となったのです。

 

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