地上げのやり方教えます ナショナルリース ライトプランニング事件14

その金額は都銀のなかで一番の融資元になりましたがバブル崩壊で「エスポ」は、経営危機に陥ってしまいました。

 

そのエスポグループに三和は、数十億円の融資を実行するなどして支援したのですが同社の経営はいっそう悪化。

 

このため、三和はエスポ所有の物件処分を検討し、結局ライト社に売却。

 

そのとき、ナショナルリースの融資計画をしたのが三和銀行のプロジェクト開発室長でした。

 

ライト社に土地を売ったことで、三和はエスポから200億以上の債権回収に成功。

 

この回収額は、ほぼナショナルリースが抱えるエスポ案件の未回収額と同額で、結果だけみれば、三和は情実融資をナショナルリースに付けを回した格好となりました。

 

ナショナルリースは他の松下グループと同じく、もともとメインバンクは、住友銀行でした。

 

その住友銀行を最大の競争相手とみる三和銀行は、松下への食い込みを図りたかったのは前回の記事にも書きました。

 

その突破口が松下製品のリース事業から一般貸付に手を広げたかったナショナルリースでした。

 

その結果、三和のナショナルリースへの融資残高は92年3月末730億円に達し、住友の約500億円を抜いてメインバンクになりました。

 

 

大阪の金融関係者の間では

「三和がナショナルリースで成功していれば、松下のメインバンクの座が入れ替わっていた。住友はイトマンを抱えていてそれどころではなく、ナショナルリースのことは手付かずで、内心三和の攻勢にビビっている」

と噂されていました。

 

ライト社事件の表面化で、三和の松下取りは挫折し、逆に松下の間で大きなシコリを残す結果となりました。

 

その当時松下電器社長の突然の交代劇があり、谷井昭雄前社長が相談役になることが決まったのは、93年2月23日の松下電器取締役会でした。

 

その背景には、91年大阪地検が摘発した東洋信用金庫事件(尾上縫事件)で100%出資の子会社ナショナルリースが架空預金証書で500億円を融資し社員が逮捕されたり、欠陥冷蔵庫問題が発覚。

 

信用失墜の責任を取らされる形となったのです。

 

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警部は、自分のポケットに現金をねじ込まれたが数日後には全額返却

この接待した不動産会社社長は、大阪市北区の地上げにからむ事件で、大阪府警が内偵中の業者で、暴力団との関係も噂となっていました。

 

府警観察室では、警部は事件を担当する部署とは直接関係のない市内の警察署勤務で、接待や現金は職務にからんだものでないこと、社長が捜査中の人物であることを知らなかったことなどの理由で処分にはなりませんでしたが、この件のあと人事異動をきっかけに依願退職。

その日の夕刊各紙が幹部警察官不祥事を一斉に報道しました。

それによると飲食回数が社会通念上の常識をはるかに超え、現金も数十万円単位となり、ゴルフ代金などを含め100万円を返したのは良いが、このゴルフに警部が知り合いの2人の幹部警察官を誘って参加していた・・ということだったのです。

 

この2人は共に暴力団担当の捜査四課の警部で、府警監察室は疑惑を招いたとしてこの二人を戒告処分にしました。

 

また一連の幹部警察官不祥事報道に驚きなのは、中心人物とされ退職した元警部は、ちょうどイトマン事件を担当した刑事の一人だったということです。

彼は当時捜査二課の敏腕刑事として知られ、後に此花署の刑事課長として昇進していました。

 

この大阪府警幹部警察官接待事件で世間を騒がしたのは、「ライトプランニソグ」という不動産業者で、会社登記簿謄本によると不動産・建築、金融のほか朝鮮人参の細胞増殖及び栽培促進の研究受託となっていて89年7月、大阪府箕面市内に資本金2000万円で設立。

 

従業員はわずか2~3人で、翌年大阪市中央区に本社移転して以来、短期間に点々とも事務所を変わるなどしていました。

 

また箕面市内から大阪市内中央区に本社移転した際、同区心斎橋筋の五階建てビルを丸ごと買い取り、ここに同社を債務者にして松下電器100%出資のノソバソク「ナショナルリース」が、49億5000万円の根抵当権をつけていました。

 

さらに、JR環状線京橋駅周辺の同社が地上げした土地に、その「ナショナルリース」が極度額253億5500万円もの根抵当権をつけていたのですが、無名の不動産業者と世界の松下とが、どのような経緯でこのような巨額取引につながったのか皆一同に首をかしげていました。

大阪市土地対策室の 企画主幹も懲戒処分

 

ライト社にかかわる疑惑は、大阪府警だけではありません。

 

大阪市計画局土地対策室の企画主幹が、ライト社の水田社長と大阪市内の飲食店やスナックで会食したりゴルフを共にしていたということが判明しました。

 

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